親がやりがちなNGな片付けの声がけ

これは、私の次男との実話です。
思春期・反抗期が半分抜けた高校2年生の次男がいます。
彼は自分の部屋で、一般的なサイズの勉強机を使っていますが、机の上には勉強道具だけでなく、iPad、お菓子、ペットボトル、空き缶、基礎化粧品まで並んでいます。
……片付けを仕事にしている母としては、正直がっかりします。
つい
「ここは勉強の机なのに」
「ちゃんと片付けなさい」
「ゴミ捨てて」と言ってしまう。
でも、うまくいっている感じはまったくありません。
そんなある日、次男が
「床で使う小さな円卓を買ってほしい」
と言ってきました。
その瞬間、頭をよぎったのは
「また机みたいに片付けられないんじゃない?」
そして口から出そうになったのは
「勉強するならいいけど、片付けられないなら買わないよ」。
もしそう言っていたら、「じゃあもういい」と不機嫌になり、話は終わっていたでしょう。
よくある親子のすれ違いです。
なぜ、こんなことが起こるのか。
原因は「条件付け」です。
親が条件をつけた瞬間、その場所は安心できる場所から
・監視される場所
・注意される場所
・正解が決まっている場所
に変わります。
子どもはその空気を敏感に感じ取り、「評価されるなら使わない」「どうせまた注意される」と距離を取ります。
もちろん、親に悪気はありません。
「また散らかるかも」と思うのは自然な本音です。
でも、その本音をそのまま伝えると、子どもから考える機会を奪ってしまいます。
これが片付けの場面でよく起きるすれ違いです。
「言われたことを守る子」を目指す落とし穴
親は無意識のうちに、「言われたことを守れる子」を育てようとしがちです。
でも、本当に育てたいのはそういう子でしょうか?
自分で判断し、選び、動ける子。
そんな子ではないですか?
その力を育てるうえで一番気をつけなければならないのが親が先に用意した正解です。
「こうしなさい」
「これはダメ」
と先回りされると、子どもが学ぶのは
「どう考えるか」ではなく
「どうすれば怒られないか」
これは主体性でも自立でもなく、管理に慣れている状態です。
片付けも同じで、正解を教え続けるほど、子どもは考えなくなっていきます。
自分で考えて動ける子を育てる3つの声がけ
山本五十六のこの言葉を聞いたことがありますか?
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
仕事でも子育てでも参考にできる格言ですね。
片付けもこれに当てはまるところがあります。
今回は、
「今日から使える!自立した子どもを育てるために、片付けで役に立つ声がけ」
を3つご紹介します。
① 注意する前に「聞く」
散らかっていても、まず「どう思ってそうしたの?」と聞く。正すのは後で十分です。
② 正解を渡さず、選択肢を渡す
「こうしなさい」ではなく「どっちがやりやすそう?」と選ばせる。親は枠だけ用意します。
③ 失敗しても評価しない
「ほら言ったでしょ」ではなく「やってみてどうだった?」と振り返る。失敗をダメにしないことが大切です。
片付けは、言うことを聞かせるためのものではありません。
自分で考え、選び、調整する力を育てる練習の場です。
とはいえ、親子の距離が近いほど難しいのも事実。
そんなときは第三者の力を借りるのも一つの方法です。
まずは、親自身が楽しそうに片付ける姿を見せること。
それが、子どもにとって一番の近道なのかもしれません。
円卓のその後は、またご報告しますね。