
実家のオーガナイズを進めています。
母はよく
「もうほとんど捨ててもいいと思っている」
と弱々しい声で話します。
でも私は、
「じゃあ、捨てちゃおう」とは言いません。
「捨ててもいい」と口にするときは、
たいてい思考が整理できていないとき。
介護しながらの生活、年齢を重ねると、
考えること自体に疲れてしまうこともあります。
そんなとき、あきらめの気持ちが出るのも無理はありません。
だから私は、受容と共感を大切にしながら、何度もこう伝えて励まします。
「捨てることから始める片づけじゃないよ。
お母さんの生き方がラクになるように、
やりたいことが自由にできる時間が少しでも増えるように、整えるんだよ。」
「何を残すか」が暮らしを決める
〜価値観から考える片づけ〜
片づけというと、母のように「何を捨てるか」に意識が向きがちです。
しかしライフオーガナイズでは、その前に必ず考えてほしいことがあります。
それが、自分にとって何が大切なのか、何を基準に選ぶのかという「価値観」です。
片づけを「選択の連続」と捉え、
その選択を支えているのが価値観であると示されています。
同じ物を見ても、
「必要」と感じる人もいれば、「もう使わない」と感じる人もいます。
これは判断力の差ではなく、価値観の違いによるものです。
例えば、
・思い出を大切にしたい人
・効率や合理性を重視する人
・安心感を得るために物を持っていたい人
どれも間違いではありません。
ライフオーガナイズでは、「正しい基準」を押しつけることはしません。
大切なのは、その人自身が納得できる基準で選んでいるかどうかです。
価値観があいまいだと片づけは進まない
片づけが進まない理由のひとつに、
「どう判断していいかわからない」という状態があります。
これは、捨てられない性格なのではなく、
選ぶための基準がまだ言語化されていないだけ、という場合が多くあります。
テキストにも
「価値観が明確になると、判断は早くなる」
と示されています。
何を大切にして暮らしたいのか。
どんな時間を増やしたいのか。
そうした視点がはっきりすると、物に対する迷いは自然と減っていきます。
片づけは人生の優先順位を整えること
ライフオーガナイズは、単なる整理収納の技術ではありません。
物を通して、自分の生き方や優先順位を見直すプロセスでもあります。
限られた時間と空間の中で、
何を選び、何を手放すのか。
その積み重ねが、日々の暮らしや人生の満足度に直結します。
「何を捨てるか」ではなく、
「何を残したいか」を考える。
それが、後悔の少ない片づけにつながります。
次回はライフオーガナイズの考え方を、
どのようなプロセスで暮らしに落とし込んでいくのかをお伝えします。
知識で終わらせず、継続していくという視点でお伝えできたらと思います。